手の技能(103)

 

手の技能について(作業療法学全書「作業治療学」発達障害より)

 手の技能は大きくわけて6つの段階があります。

 ◎リーチ
 ◎把握
 ◎解放(リリース)
 ◎ものの操作
 ◎両側統合機能
 ◎道具の使用

 以上の6つです。

 それでは、いっぽいっぽで行っている作業療法を説明していきます。

 ◎リーチ

  一、両方の腕を全可動域動かす
  一、肘を伸展し、正中線に届く
  一、正中線を越えてリーチする

   
  意識づけて運動、ストレッチなどで効果があります。身体機能的に難しい人は
  介助者と一緒に無理なく運動します。

 ◎把握

  一、全手掌握り
  一、橈側手指握り
  一、標準的なピンセット握り
  一、球状のものを握る

   ボール遊びや粘土遊び、紙ちぎりなどでできます。

 ◎解放(リリース)

  一、自由にものを離せる
  一、2,5センチ角のものを容器に入れる
  一、2,5センチ角のものを積み上げる
  一、ボールを90センチ以上投げる

  プットイン作業やボール投げ、楽しみながらストラックアウト、積み木などでできます。

 ◎ものの操作

  一、両手でものを操作する
  一、指から手掌に小さなものを動かす
  一、手掌から指にものを動かす
  一、ビンの蓋を取る(ねじって)
  一、本のページやカードをめくる
  一、粘土で小さな玉を作る
  一、鉛筆を持ち替える
  一、鉛筆を回して消しゴムを使い元に戻す

 ◎両側統合機能
 
  一、大きなボールを両手で持つ、はこぶ
  一、色をぬったり、字を書くときに紙をおさえる
  一、はさみを使うときに紙を持つ
  一、はさみを使うときに紙を操作する

 ◎道具の使用

  一、はさみで切る(直線、単純な形、複雑な形)
  一、マジックなどでなぐり書きをする
  一、形を模倣する
  一、学年相当の字が書ける

  以上のような段階を踏まえて、児童の発達段階を把握していきます。

  あるおもちゃや課題にあきている、集中できないなどの理由のひとつに
  その「遊び」「おもちゃ」「課題」を卒業していることが挙げられます。
  その子に「ヒットする」遊びやおもちゃ、課題は必ずあります。参考にしてみてください。

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コメント: 1
  • #1

    Quiana Stuhr (木曜日, 02 2月 2017 01:58)


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