成人発達理論では、5つの発達段階があり、
成人後は4つの発達段階に分類しています。
① 具体的思考段階
② 道具主義的段階(利己的段階)
③ 他者依存段階(慣習的段階)
④ 自己主導段階
⑤ 自己変容・相互発達段
① の具体的思考段階は成人前に言葉を獲得するとともにみられます。
この段階の特徴は、具体的な事物を頭に思い浮かべて思考することはできます。
しかし、形のない抽象的な概念を扱えません。
算数の計算はできますが、自ら方程式を立てて解くことは難しい状況です。
② 発達段階2の道具主義的段階(利己的段階)は成人の10%に見られます。
「自分に関係することにしか関心を寄せない」特徴を持っています。
他者の感情や思考を理解することが難しいです。
自分の関心事項や欲求を満たすために、
他者を道具のようにみなすという意味から「道具主義的段階」と形容されます。
口癖も「こいつは使える」
「こいつは使えない」と言います。
他者の視点を考慮することがこの段階では難問ですので、
育成する側は他者の思いを解説する必要があります。
「チームメンバーの○○さんはあの時、
君にたいして△△と言っていたけれど、
その時の○○さんの気持ちってどういうことか想像してみて」
「○○さんの気持ちは~~と思います」
「そうだね。~~だよね。こういう視点もあるよね。」このような感じで解説をしていきます。
これが自分中心の視点から他者の視点に立つ訓練になります。
発達段階2の成人は概して白と黒はっきりさせたいという特徴がありますので
こんがらがった情報の整理や
他者のことを考えた上での自分のスケージュリングができません。
明日の予定を組ませることが最初の訓練方法になります。
また、内省能力が十分に備わっていないため、
自分の感情を客観的に把握することができない結果感情的になりやすい傾向があります。
白黒はっきりしたい傾向もあるので
「相手が言っていることは間違っている。自分が正しい」という思考になりかねません。
そういう時は、一緒に感情的にならず、話すペースを外したり自分の意識を頭に持っていかずに足の裏に持っていくと冷静に話していくことができます。
今日はこのようなお話で終わりたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。それでは!